人気急上昇のグルメサイト「レッティ」 月間利用者数が1年で10倍増の快挙

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

人気ランキングではなく「自分に合った店探し」を重視

   レッティのもうひとつの特徴は、立ち上げ当初からスマホに特化してきた点だ。パソコン向けにもサイトを運営するが、スマホのアクセスが9割に達する。「スマホ世代に誕生したグルメサイトは、レッティが第1号です」と武田氏。スマホでの利用を想定して、手軽に店情報を書き込める、必要な情報に素早くたどり着けるといった点を工夫していると話す。

   ネットのグルメ情報サイトは既に「ぐるなび」「食べログ」といった大手がある。2014年4月には、米国で人気の「Yelp」が日本に上陸した。広く地域情報をカバーするため、厳密には全く同じではないが、飲食店情報では領域が重なってくる。投稿者が基本的に顔写真を公開した実名なのも、レッティと同じだ。これらのライバルと、どう差別化を図っていくのか。

   武田氏が強調したのは、「食の好みは人それぞれ。そこで重視するのが、個々のユーザー自身が好みに合った店を探し出せるサービス」だ。レッティの投稿を見ると詳細な書き込みが多い。これは「自分の好みにこだわりが強い人が多いため」とみる。こうした内容が蓄積していけば、「これが食べたい」「この場所で探したい」という場合に的確な「アドバイス」をレッティ経由で得やすくなるだろう。また武田氏は、「ぐるなび」「食べログ」の場合、店探しの際にランキングが指標となりやすい点を指摘する。「星が4つあるからここに行こう」と考える人は少なくないはずだ。レッティはこうした方式とは一線を画する。

   コンピューターソフト開発のジャストシステムが2014年5月16日に発表した「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査(2014年4月度)」に、ユーザーの投稿から飲食店を探せる「キュレーション型グルメアプリ」の利用状況の調査結果がある。調査対象の7つのサービスの中で、レッティは最も利用者の割合が高かった。ただしその数字は3.7%で、「名前は知っているが利用したことがない」を合わせても8.4%にとどまる。有効回答者がスマホ所有者593人とやや少ないが、それでも一般的な認知度は高いとは言えない。裏を返せば、今後も成長する余地は大きいことになる。

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