自民が二宮清純氏の持論を「焼き直す」 「プロ野球16球団構想」、真意は「沖縄振興」

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   自民党が政府に提言した成長戦略のひとつが、にわかに脚光をあびている。長い間12だったプロ野球の球団数を16に増やし、地域振興を図るというのだ。

   この構想はスポーツジャーナリストの二宮清純氏が党内で行った講演内容の焼き直しに近いものだが、二宮氏の持論と党の狙いとは、若干のずれがあるようだ。

静岡県、北信越、四国、沖縄県の4地域は「球団の空白地域」

自民党の「日本再生ビジョン」の内容が波紋を広げている
自民党の「日本再生ビジョン」の内容が波紋を広げている

   自民党の高市早苗政調会長は2014年5月26日、首相官邸を訪問し、党でとりまとめた成長戦略の提言「日本再生ビジョン」を安倍晋三首相に手渡した。この提言は安倍首相の党内の諮問機関にあたる「日本経済再生本部」がとりまとめたもので、本部長を高市氏が務めている。提言では、「強い健全企業による日本再生」「輝く女性の活躍促進」など7つの柱を掲げており、16球団構想は「成長の実感の実現を地方から」という項目のひとつとして入っている。

   提言では、米国の地方都市で球団が次々にできたことで「プロ野球市場が拡大し、結果として地域活性化にも寄与してきている」と評価した上で、国内では静岡県、北信越、四国、沖縄県の4地域を挙げながら「球団の空白地域」が残っていると指摘。「プロ野球市場の拡大とそれを通じた地域活性化の可能性がある」とした。政府に対しては

「球団を増やすことと地域活性化の関連性と政府による支援策などに関し検討を加えるよう要請する」

としている。

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