ニュースで話題になっている人物を「イジる」ことは、視聴者から「不謹慎」と非難されることが多い。最近ではフジテレビ系の「めちゃ×2イケてるッ!(めちゃイケ)」で、小保方晴子氏をイジった「阿呆方さん」コントが放送見送りの憂き目にあった。
そんな中、フジテレビがまたしても話題の人物をイジった。今度は「ゴーストライター問題」で騒がれた佐村河内守氏がターゲットで、また賛否両論の声が上がっている。
芸人の回答にスタジオ爆笑
佐村河内氏ネタが放送されたのは、「IPPONグランプリ」というバラエティー特番でのことだ。
次々と出題される大喜利のお題にお笑い芸人が回答し、面白さに応じて審査員(他のお笑い芸人)が0ポイント、1ポイント、2ポイントを選択して加点する。10ポイント(満点)獲得すると「一本」となる。2ブロックに分けてトーナメント戦を行い、最も多く一本を獲得した芸人が決勝に進出、「一本」を3回先取した方が優勝する、という番組だ。
2014年5月24日放送回は、最初のお題が「幻想音楽家 田村河内さんの隠し事を教えてください」だった。
フットボールアワーの岩尾望さんが「ミュージシャンのくせに持ってるCDがベストアルバムばっかり」、ネプチューンの堀内健さんが「ピアノの鍵盤にドレミファソラシドと書いてある」などの回答を発表し、スタジオからは大いに笑いが上がった。
番組の公式サイトでは視聴者からも回答を募集していて、放送で「他にも加村河内と名村河内がいる」といった答が紹介されていた。
「耳聞こえない作曲家」のゲームアプリも批判された
スタジオは盛り上がったが、お茶の間はネタを面白がる人ばかりではなかったようだ。
ツイッターでは、「田村河内ワロタwww」「田村河内wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」など面白がる声に交じって、「あかんやろ」「これテレビ的に平気なの」「相変わらずフジテレビは懲りねーな。田村河内て」といった声が上がった。
なお、「田村河内」ネタに関しては、声優の田村ゆかりさんが「永遠の17歳」という設定を自ら破り「37歳」と実年齢を公表したことで、「嘘をついていた」として「田村河内ゆかり」とネット上で揶揄されたことがある。
「幻想音楽家」については、佐村河内氏と見た目が似ていると言われたRevoさん率いる「Sound Horizon」が「幻想楽団」と自称しているのを意識したのでは、との指摘もあった。
佐村河内氏の「イジり」をめぐっては、「耳が聞こえない設定」の作曲家が、新曲を作るために瞑想に励むというスマートフォン向けのゲームアプリ「本当は耳が聞こえてるんじゃないの?」が「ゴーストライター騒動」の後にリリースされ、「陰湿だ」「障害を面白おかしくネタにするべきじゃない」などと非難を浴びていた。