10月から食品や化粧品も免税に 売り上げ増に期待
日本百貨店協会が2014年5月20日に発表した4月の外国人観光客の売上高(免税手続きベース、調査対象46店)は、60億9238万円。前年同月に比べて54.3%も増えた。来店客数も64.8%増の7万7731人だった。
円安の進行や東南アジアのビザの緩和措置、格安航空(LCC)の新規就航などを背景に、訪日外国人観光客は2013年、前年比24%増の1036万人と政府が目標とした1000万人を突破した。
それに伴い、2013年の外国人観光客による免税売上高も384億円(調査対象43店)と約2倍に急伸。一人あたりの購買単価は7万8378円で、前年に比べて減ったものの、百貨店にとっては「売り上げが計算できる」お客になっている。
なかでも中国からの観光客は前年に比べて減少したものの、買い物への意欲は旺盛で売上高では他を圧倒しているという。
一方、政府は2014年10月から、外国人観光客が買い物をするときに消費税を免税にする商品を、家電などに限定せず、これまで対象外だった食料品や化粧品などあらゆる物品に広げることにした。
おみやげ品として人気がある地域の特産品やお菓子、化粧品などが免税となることで売り上げ増が期待できる。今後は外国人観光客の取り込みが、百貨店の売り上げをますます左右することになりそうだ。