動画サービスの会員になれば、50型・4Kテレビが「5万円」!?
シャオミがこうした「価格破壊」を可能にしたのは、ファブレス企業の強みをいかんなく発揮したからのようだ。
工場をもたずに受託製造会社(EMS)を利用するだけでなく、販売もインターネットだけ。さらには広告費もほとんどかけず、中国版ツイッターと呼ばれる「微博(ウェイボー)」などの口コミを活用するビジネスモデルが低価格を実現したとされる。
シャオミ製のスマートフォンは中国ではアップルのiPhoneを凌ぐ人気で、発売すれば即完売になるほど。洗練されたデザインのうえ、高性能端末。しかもiPhoneの半値で買えるというのが人気の理由だ。つまり、スマホでの成功を4Kテレビでも、ということらしい。
じつは、中国では50型の4K テレビが、なんと「2999元(約5万円)」という事態まで起こっていた。「新中国バイブル」を特集した、週刊ダイヤモンド(2014年5月24日号)によると、インターネットによる動画配信サービス大手の「楽視網信息技術(LeTV)」が、本業の動画配信サービスの有料会員を獲得するために、破格で提供しているというのだ。
日本の通信キャリアがかつて携帯電話をゼロ円にして、通話料とセット販売していたのと同じような売り方だが、とはいえ、それを可能にするのだから、4Kテレビの価格そのものがかなり急速に、大きく落ちていることは想像できる。