出現から半年「西之島」当初の86倍! すくすく育つ姿に「わが子のよう」「どんどん大きくなれ!」「日々楽しみ」…

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   火山活動が続いている小笠原諸島の西之島に新島が出現してから半年が経過したが、東西に約1300メートル、南北に約1050メートルにまでなり、東京ドームの18倍に相当、当初の86倍に拡大した。

   すくすくと「育っていく」西之島に、インターネットには、わが子の成長のように喜び、いつくしむコメントがあふれている。

3つ目の火口からも青白い噴煙を確認

出現直後の「新島」(13年11月20日撮影、海上保安庁提供)
出現直後の「新島」(13年11月20日撮影、海上保安庁提供)

   西之島は東京から南に約1000キロメートル、父島から西に約130キロメートルにある海域火山で、南北約650メートル、幅約200メートルの小さく平らな島だった。

   突然注目されたのが2013年11月20日。海上保安庁が、西之島の南南東約500メートル付近の海上に直径約200メートルの新島が出現して黒い噴煙を上げている、と発表したからだ。

   その後も火山活動は活発で、2つの火口からは間欠泉のように噴煙が吹き出し、赤熱した溶岩片の噴出も繰り返していた。

   13年12月には、溶岩流が西之島に到達して一体化。陸続きになった新たな西之島について、海上保安庁は2014年2月に、「波に削られても100年程度は耐えられるほど島が大きく成長して溶岩が固まった」と、今後100年程度は消滅しないとの見方を示した。

   この時点で、島の面積は東京ドームの約9倍にまで拡大。新島と西之島の接合部の池が埋まり、新しい西之島全体は紡錘形になった。

   さらに、3月24日にはこれまでの北側と南側の2つの火口に加え、北側の火口の西側に新たな火口を確認。そして、半年が経過した5月21日には、東西約1300メートル、南北約1050メートル、面積約0.86平方キロメートル(暫定値)と、 東京ドームの約18倍、噴火前の西之島の約4倍、13年11月当初の約86倍に相当するほど、大きくなっていた。

   同日、海上保安庁が撮影した映像では3月に発見された新たな火口から、青白い噴煙が吹き出す様子も確認。観測のため、海上保安庁の航空機に同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は、「南側の火口での噴火活動は認められなかったものの、新たな火口には赤熱した溶岩が認められ、噴火も繰り返しており、マグマの供給は継続しているものと考えられる」とコメントしている。

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