火の付いたたばこを大阪市の男性がマンホールの穴に捨てたところ、火柱が上がってやけどをする事故が発生した。
火柱は顔に届くほどの大きさだったという。マンホールが燃え上がった原因は何だったのか。
マンホールには大量のごみ
2014年5月20日、大阪市浪速区の路上で男性(46)が格子状のマンホールに吸っていたたばこを捨てた。すると突然マンホールが燃え上がり、顔や腕にやけどをする軽傷を負った。日本テレビ系「ミヤネ屋」のニュースなどで、けがをした男性は包帯を腕や腹に巻いた姿で取材に応えていた。
たばこを消すために水のあるマンホールに捨てた際、「ポッっとなってマンホールが浮いた状態で火柱があがった」と話した。火柱は男性の顔あたりまで到達し、「次の瞬間に焦げ臭いにおいがして、パッっと髪の毛を触ったらチリチリになっていた」という。
日本でマンホールが爆発するは珍しいが、中国ではたびたび発生している。11年2月のサーチナニュースによると4か所のマンホールで同時にふたが吹っ飛び火柱があがったり、汚水がまき散らされたりといったものだ。汚水の腐敗で発生したメタンガスや、都市ガスが漏れたことなどが原因とされている。
今回大阪市で発生した火柱は何が原因なのか。マンホールの下水道は水量が少なく、メタンガスが発生した可能性があると複数メディアで報じられている。テレビで放送されたマンホールの中にはごみが大量に捨てられていて、お菓子の袋なども混じってぐちゃぐちゃにたまりヘドロ状になっていた。
しかし、東京都下水道局の担当者によると、一般的に言ってマンホールにたばこの火を投げ入れて火柱が発生するのは「通常ほとんど考えられない」という。枯葉が落ちるシーズンに側溝にたまると、捨てたたばこに引火することはあるが、生ごみから発生したメタンガスでマンホールから火柱が出るほどには普通はならないそうだ。
温泉施設の排水が流れ込んだ?
生ごみが蓄積したことに加えて別の要因が影響している可能性も報じられた。ABC朝日放送は21日、マンホールを管理する大阪市からの情報として、
「現場の近くには大型の温泉施設があり、マンホールの底に高温の排水が流れて込んでガスが発生した可能性があるということです。大阪市は今後、同じような環境にあるマンホールを点検することにしています」
と伝えた。大阪市建設局の下水道河川部施設管理課の担当者は、朝日放送の報道について、「情報の出所はわからない。原因は調査中」としている。