テリー伊藤「時代の中で適応できないって部分はある」
だが90年代後半から人気に陰りが見え始めた。2000年の韓国公演は失敗に終わり、新事務所に移籍した2001年以降も大きなヒットに恵まれなかった。2009年には「CHAGE and ASKA」の無期限活動休止を発表。その後にASKA容疑者が発表した「あなたが泣くことはない」の売上枚数は2万枚に満たなかったと伝えられている。
2010年のライブでは「そのうちに曲が作れなくなり、本当にそうなんだよ。ギターで作ることができなくなっちゃったんだよね。途中から。これもう自分の限界かなって思った時期があった」と語るなど、公の場で悩みを口にすることも。かつての栄光とは程遠い厳しい現実に直面し、ASKA容疑者なりに、もがいていたのかもしれない。
ASKA容疑者と何度か話したことがあるというテリー伊藤さんは18日放送の「サンデージャポン」(TBS系)の中で「時代の中で適応できないって部分はあるよね。ミュージシャンっていうのはいつもいつもヒットしていかない。(略)自分の中のピュアな部分だけでいくとなると対応できなくなる。そういう苦しみみたいなものはあったと思う」と語った。また、ASKA容疑者がソロ活動で「新しい音楽を見つけたい」と意欲をみせていたが、それが叶わなかったことにも触れた上で、「CHAGE and ASKA」としての再始動は「彼の中では、もしかしたら『敗北』だったのかもわかんない」と分析した。
18日放送の「真相報道バンキシャ!」に出演した作家の島田雅彦さんも「トップランナーが薬物に手を出す事情を想像してみると、創作意欲の衰えとか色んな事情があったのかもしれないけれども」と、作品を生み出し続けることの大変さに触れるも、「一回手を出しちゃうとアウトですからね。『覚醒』なんかしないで寝ていればいいんじゃないのと思うんですけど」とコメントした。