「自分の会社という意識は変わらない」
宮内氏はまた、プロ野球球団買収や政府の規制改革論議など、本業以外でも話題を振りまいてきた。記者会見で「院政を敷くなら、今やめていない」と話し、今後は助言役に徹することを強調したが、オリックスの代名詞ともいえるカリスマ経営者だけに、これからも「発言の一つ一つが相当な重みを持つ」(同社幹部)のは間違いない。
井上氏は記者会見で「宮内イズム、オリックス独自のDNAをさらに進化させ、次の50年の一歩を踏み出したい」と抱負を語る一方、宮内氏に対して「引き続き後見役として助言してもらい、宮内が持つ世界の人脈も活用したい」と期待を寄せた。宮内氏も「自分の会社という意識は変わらない」と言い切る。同社が宮内氏の強烈なリーダーシップ頼みの経営から独り立ちするには、まだ時間がかかるのかもしれない。