先祖の「軍歴証明書」請求が増え始めた 「艦これ」など軍事モノブームが背景?

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   時代は今、空前の「軍事モノ」ブームだ。「ストライクウィッチーズ」「ガールズ&パンツァー」「宇宙戦艦ヤマト2199」「艦隊これくしょん ~艦これ~」など、軍艦や戦車、兵器が登場したり、擬人化したり、といった萌えアニメ、ゲームが増え、人気を博しているほか、第二次世界大戦期の大日本帝国海軍の戦闘機「ゼロ戦」を扱ったアニメ映画「風立ちぬ」、映画「永遠の0」も大ヒットしている。

   そんな中、「軍歴証明書」の開示を請求する人が増えているらしい。ネット上では「軍事モノ」作品のファンだという人が「軍歴を請求した」と報告している例もある。

請求件数が2年間で約1.6倍に

   「軍歴証明書」はその名の通り、軍隊に所属していた人の履歴を記した書類だ。軍隊に所属した日付、配属・転属した部隊、階級、退職した日付などが書かれている。陸軍軍属(高等文官・従軍文官)と海軍軍人・軍属は厚生労働省が、陸軍軍人・軍属(高等文官・従軍文官、造兵廠等所属の雇用人・工員を除く)は都道府県庁が管理している。

   開示請求できるのは本人と遺族で、手続きには遺族とわかる戸籍、身分証明書、住民票が必要となる。

   そんな「軍歴証明書」の開示請求は増えているのだろうか。

   厚生労働省 社会・援護局に問い合わせたところ、05年度には898件だった請求件数が、11年度には403件にまで減っていた。12年度から再び増え出し、13年度は639件だったそうだ。

「軍歴証明書取り寄せ手続き始めました」軍事モノファンの報告も

   ここ数年での増加の理由は不明だというが、14年5月11日付の産経新聞記事では、「永遠の0」や「艦これ」がヒットした時期と請求が増え始めた時期が重なる、と書かれている。

   実際、ツイッターを見てみると、プロフィールなどで「艦これ」や「宇宙戦艦ヤマト」などの作品が好きだと主張しているユーザーが「じいちゃんの軍歴証明書を見たい」「曽祖父の軍歴証明?取り寄せたいなぁ。戦艦に乗ってた以外に何してたのか知りたい」など「請求したい」というツイートや、「爺さんの軍歴証明書を取り寄せる手続きし始めました」など、「請求した」という報告もある。

   「永遠の0」原作者の百田尚樹さんは5月11日にツイッターで、フォロワーから産経新聞の記事を引用した「百田さんの影響力すごいですね!」というリプライを受け、「私の本がきっかけになっていたなら、嬉しいですね」と投稿している。

   ちなみに終戦当時に東京都に本籍があった旧陸軍軍人の軍歴を管理している東京都福祉保健局では、ここ2~3年で開示請求が増えたということはなかったが、報道の影響を受けてか、5月12日になって軍歴証明書に関する問い合わせが増えたという。

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