「福島の温泉地で宿泊キャンセル」報道 「美味しんぼ騒動」風評被害が出始めた?

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   小学館の「ビッグコミックスピリッツ」に連載中の漫画「美味しんぼ」の「鼻血描写」が批判を集める中、ついに「実害」が出始めたとの報道がなされた。

   東日本大震災の影響で減少していた福島県内の観光客数が回復傾向にある中、福島市内の温泉旅館で、騒動が理由とみられる宿泊キャンセルが出たというのだ。

保護者の反対で学生数百名の団体客がキャンセル?

   2014年5月13日、福島テレビ(FTV)のニュース番組「FTVスーパーニュース」で、福島市の人気観光地・飯坂温泉が取り上げられた。

   飯坂温泉のある旅館で、県外の学校の団体客数百名が、宿泊をキャンセルしたという。「美味しんぼ」の表現を気にした保護者からの反対が理由だそうだ。この他にも騒動の影響とみられるキャンセルが10件ほど確認されていると報じた。

   福島民報のオンライン版でも5月14日、福島市のある温泉旅館で関東の家族客1組から「美味しんぼのニュースを見て不安になった」として、高校生の25~30人の団体客からも保護者の不安を理由に宿泊キャンセルがあったとの記事が掲載された。

   ネット上では「無責任な表現で、生活の糧を奪おうとする雁屋氏と小学館の責任は大きい」「連載中止でも許されない」など、「美味しんぼ」非難の声が上がっている。

福島県温泉協会「漫画でも根拠ない描写はやめて」

   こうした例が出ているとしても、今のところ少ないようだ。

   飯坂温泉観光協会は、加盟する宿泊施設に「美味しんぼ騒動が影響のキャンセルは出ているか」とのファクスを送っているが、キャンセルされた場合でも詳しい理由までは把握していないこともあり、現状では影響はない、との見方をしている。

   また、福島県温泉協会でも、会員の宿泊施設から騒動によるキャンセルが出たという話は聞いていないと話していたが、「漫画の世界の話で観光客の気持ちが動くとも思えないけど、県民としては、たとえ漫画だとしても根拠のない描写はやめてほしい」と騒動への困惑は隠しきれていなかった。

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