認知症による徘徊で保護されていた身元不明女性 67歳、元ニッポン放送アナウンサーだった

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   認知症による徘徊後に身元不明のまま7年間介護されていた女性が、NHKスペシャルで紹介されたのがきっかけで夫との再会を果たした。女性は元ニッポン放送のアナウンサーだったことが判明したと、NHKが報じている。

   認知症の症状が進んで現在は寝たきりで話すことはできないが、番組の中で保護された当初は服装や言葉遣いに品が感じられたという証言もあった。

5月12日の結婚記念日に再会

   2014年5月11日放送されたNHKスペシャルは「行方不明者1万人~知られざる徘徊の実態」という題で、認知症による高齢者の徘徊を取り上げた。2012年の1年間だけで認知症で徘徊した人は延べ9607人に上り、うち351人が死亡したというほどだという。

   番組には路上を徘徊しているところを保護され、身元不明で7年間も介護施設で暮らす女性が登場した。2007年10月30日に群馬県の東武鉄道館林駅の近くで、深夜に後ろからついてくる人がいると通報があって交番で保護されたという。名前も住所もわからず市内の介護施設に入ったが、そのまま認知症が進行して寝たきりになり、会話をすることもできなくなった。

   身元を推測する材料はまったくなかったわけではない。保護された当時の服装はグレーのパンツに花柄の上着で、靴下と下着にそれぞれカタカナで苗字と名前が書かれていた。指輪を3つ持っていて結婚指輪と見られるものには、「5.12」「S to M」と日付や夫婦のイニシャルらしき文字が彫られていた。

   それだけの物が揃いながらも身元不明の状態が続いていたが、番組が放送されると情報が相次いで寄せられ、東京・浅草の67歳の女性と確認された。5月12日、夫が妻のいる介護施設を訪れて7年ぶりに再会する映像がNHKニュースで流れた。その日は41回目の結婚記念日だった。

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