教師が覚せい剤の所持・使用で逮捕されるという報道が相次いでいる。2014年5月9日には福岡県春日市の小学校校長(57)が覚せい剤所持で逮捕された。
覚せい剤がらみの逮捕者は、仕事にも怠惰で挙動不審というイメージがあるが、実は非常に仕事熱心で真面目、教え子からも慕われていたという報告が多い。そして40代、50代の教員が多いのだ。どうして彼らは覚せい剤に手を出してしまうのだろうか。
「全くもって信じられません」
春日市教育委員会によれば逮捕された大谷小学校の校長は、非常に真面目で誠実、生徒の教育に一生懸命で生徒や父兄から慕われていたのだという。特に音楽教育に熱心で、時間があれば各学年クラスの音楽授業に顔を出して担任と一緒に教鞭をとっていた。ピアノが得意で人気アニメの主題歌を演奏して聞かせたり、小学校の校歌を作曲したりしてきた。
「それがなぜ覚せい剤を、こんな重大な事件を起こしたのか、全くもって信じられません」
と教育委員会の担当者は首を傾げた。
校長の覚せい剤所持が発覚したのは、高知県で覚せい剤所持の男が逮捕されたためだ。高知署は5月8日に校長と接触したが校長は所持を認めず、翌9日に出頭を命じたところ、バッグの中に20回使用分の覚せい剤と数本の注射器が見つかり、校長は所持を認めた。
5月11日からワイドショーはこのニュースでもちきりとなり、
「芸術家だから、行き詰まりのようなものがあったのではないか」
「3年前に突然坊主刈りになり、頬がこけてビックリした」
「卒業生のような人を学校に呼んで、僕たちに覚せい剤について教えたりしたんですよ。危ない、とか言って」
などといった保護者や生徒のインタビューを放送した。
このところ、教職員の覚せい剤所持・使用が増えていて逮捕者が相次いでいる。