三津谷「うーん、全然面白くありませんね」
コントでは、数々の「演出」が加えられた結果、番組は全く異なるものに仕上がった。番組のタイトルは「ジャパン ~地域とその歴史を訪ねて~」に変更。日本全国の面白い人たちを紹介するという当初の内容は、日本の各地域に根差した、素晴らしい人物とその歴史をひもとく内容となり、「低俗さ」のかけらもなくなったのだ。この出来栄えを三津谷ディレクターは「うーん、全然面白くありませんね。ま、いいでしょう。NHKなんで」と評し、コントは終了する。
その後のスタジオトークではコント内容に触れられることはなく、実際に批判に対するアンサーコントとして作られたかどうかは定かではない。だが、インターネット上では批判と関連付け、
「低俗バラエティーへの批判を笑いで見事にやり返してた。カッコいいなホント。批判を受け入れてどんどん笑いを矮小化していって、結果ゼロにしたらどうなるのか。その怖さをお笑いで体現。そんな笑いの強さったらない」
「実際に笑いがなくなった番組というコントで笑いを誘うなんて。あからさまな反論ではなく、あえてそれを取り上げることであの発言の滑稽さを提示する感じ。笑いの強さを思い知らされた」
などと絶賛する視聴者からの声が多くあがっていた。
なお、「NHKなんで」が放送されたのは今回が2回目で、第1回は昨年12月26日に放送された。嵐の大野智さんが紅白歌合戦PRスポットの撮影に臨むという設定で、三津谷ディレクターは大野さんにシャツの裾をしまうことや七三分けを要求したほか、紹介コメントの単語、単語に「お」をつけるようお願いするなど、必要以上の演出を求め、笑いを誘っていた。