シニア世代で増える「脱力起業」 「そこそこ儲けて、食べていければいい」

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

変わり種「アクセサリー」の販売、「犬の散歩」もビジネス

   そんなシニア起業家の特徴が、「脱力」起業スタイルだ。「65歳定年」を迎えた団塊の世代が「定年に関係なく長く働きたい」「元気なうちは世の中に貢献したい」と望んでおり、そのため、多くのシニア起業家が利益や事業規模の拡大を目的とせず、「儲けは少なくても、無理せずに息の長い仕事をしたい」と考えている。

   もちろん、事業が軌道に乗って売り上げが伸びれば、サラリーマン時代の収入を上回ることも可能だし、将来の株式上場も夢ではないが、株式公開などは「目的でない」という。

   それもあってか、ビジネスの「種」も、意外なものが少なくない。趣味の写真が高じてイベントなどのカメラマンに転身したり、洋服のデザイナーや古着屋を経営したり、金やプラチナではない変わった素材やデザインのアクセサリーづくりや、犬のしつけや散歩といったペットシッターなど、さまざま。

   ベンチャー企業というと、短期的にどっと金を儲けるというイメージが強い。「お金にガツガツしないところが安心できる」という人もいるかもしれない。

1 2
姉妹サイト