米マイクロソフト社のウェブブラウザ「インターネット・エクスプローラー(IE)」に深刻な脆弱性が見つかった問題で、企業の業務にも利用できなくなり、その対応をめぐり混乱が起こったようだ。
パソコンに詳しくない上司に「IE」という言葉の意味が通じず、ブラウザの仕組みの説明から始めなければならない、などと四苦八苦する様子がツイッターで報告されている。
「インターネットエクスプローラーって何?」
米政府の国土安全保障省が2014年4月28日、ハッカーの攻撃を受ける可能性があるとしてIEの使用停止を求めた。バージョン6から最新の11までほぼすべてが対象となった。細工が施されたウェブサイトにアクセスするだけでウイルスに感染して、個人情報を抜き取られたりパソコンを乗っ取られたりする可能性があるという。セキュリティパッチは出されていないが日本マイクロソフトが回避策を公開しており、別のブラウザに切り替えることでも対処できる。
だが、ニュースで見ただけではどうすれば良いかわからない人も少なくなかった。ツイッターでは職場にいるパソコンに詳しくない人の頓珍漢な発言や行動が多数書き込まれた。
「職場の人達、『テレビでインターネットは危険だって言ってた。グーグルは安心だって言ってたからヤフーじゃなくてグーグル使います』って言いながらIE開いてんだが。どんなニュース流れてんだ」
「我が社でも上司たちが 『インターネットエクスプローラーって何? ヤフーと違うの??』 などの楽しいやり取りを展開中です」
IEを立ち上げると、最初に開くページがYahoo!に初期設定されているため、閲覧ソフトのブラウザと検索エンジンを混同するケースが多かったようだ。「webブラウザとは何ぞや、IEとは何ぞやなんてちゃんと説明しても通じない」「ブラウザのことも理解、解決できない上司に評価されているのね、私」と嘆くツイートもあった。