税制が大きなポイントに
自治体の動きに押され、国交省も2013年度から、個人が空き家を解体する費用の5分の4を国と自治体が助成する「空き家再生等推進事業」をスタート。そして、それでは不十分として、このほどまとめられたのが自民党議連の特別措置法案だ。法案は大仙市のような強制撤去(行政代執行)の条文とともに、大きなポイントとされるのが税制だ。
家屋が建っている土地の固定資産税は200平方メートルまで6分の1に軽減される特例があり、更地にすると、この軽減が受けられなくなるため空き家が放置されると指摘されている。これについて法案は、「必要な税制上の措置も講じる」と盛り込んでおり、「建物を自主的に撤去した所有者に対して、一定期間、軽減措置を継続することを年末にまとめる来年度税制改正の議論で具体化したい」(議連関係者)考えだ。
空き家の背景には、このほか、道路に2メートル以上接していない土地は新たに家を建てられないために空き家を建て替えるに建て替えられないといった問題もある。単に強制的に撤去するだけでなく、空き家の活用や地域全体の再開発など、街全体の再生や活性化策も必要といえそうだ。