業界3強が激しい競争
敵視されがちなコンビニだが、高齢者向けの宅配サービスにも力を入れるなど時代のニーズを敏感にかぎ取り、新たなビジネスチャンスをつかもうと躍起になっているからこその隆盛という自負がある。背景には、セブン-イレブン・ジャパン、ローソンにファミマを加えた業界3強の激しい競争がある。2014年中にはコンビニ店舗数の8割を3強が占めるようになると予想されているが、「寡占化が進む中、その3強といえども、消費者が何を求めているかを常に考えなければ生き残れなくなっている」(アナリスト)のだ。
そのためにファミマは2014年2月期に全国で1355店という出店攻勢をかけ、国内店舗は1万店の大台に乗せた。2015年2月期は1600店と昨年を上回る出店を進める予定。それに合わせて新規顧客の掘り起こしを狙い、ドラッグストアやスーパーとの一体型店舗を積極的に展開し、カラオケを含めた他業態との店舗を今後5年間で3000店規模に拡大するという計画を掲げる。他業態との提携にはコンビニ業界だけでなく、組む可能性のある業界からも「ファミマの展開が成功するかを注目している」(大手ドラッグストア)と熱い視線が向けられている。