「アヘ」という名前で写真家としても活動
そうした資産は、宗教団体などを通じて会社の利益を吸い上げることによって得ていたようだ。
兪炳彦氏は、「アヘ」という名前で写真家としても活動しており、報道によると、撮影写真を使ったカレンダーを1点500万ウォン(約50万円)もの高額でグループ13社に売っていた。その利益は、数億ウォン(数千万円)に達したという。グループ会社の役員などは、ほとんど自らの信者だったといい、「アヘ」という名前には「神」という意味があったと報じられている。
オーナーをしている清海鎮海運については、その収益を宗教団体に贈与という形で吸い上げていたともされた。今回の事故当時、会社は、多額の負債を抱えて、経費削減をする必要に迫られていたという。船長らを契約社員にしたり、過積載をしていたりしたのは、それと関係があるのかもしれない。
また、船長ら多くの乗組員が信者だったともいい、すぐに逃げ出した背景には、「救われれば、罪を犯しても許される」という教えがあるとも報じられた。ただ、宗教団体側は、船長らが信者だったことやこうした教えがあることを会見で否定している。
兪氏は、事故後に姿をくらましたとされるが、韓国の検察当局は2014年4月23日、自宅などを家宅捜索して捜査に乗り出した。横領、背任、海外への財産隠匿、脱税などの疑いがあると報じられている。
カルト問題に詳しい紀藤正樹弁護士は、25日放送のテレ朝系「モーニングバード!」で、兪氏の宗教団体について語った。
紀藤氏によると、高額な献金、強引な勧誘などが問題になっており、会社は、宗教団体の財布になっているという。船長らが逃げたことについては、「普段から訓練されていて、自分で決断すること自体が罪ですから」と解説した。さらに、船会社などを通じて韓国当局とも結びついているとして、「国の責任や大統領の問題にも波及してくると思います」と指摘していた。