「ファーストネームでこたえないのは米社会では失礼なこと」
24日、東京・元赤坂の迎賓館で行われた首脳会談では、最大の焦点だったTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉が難航し、共同声明発表が先送りされる異例の事態となった。そのためインターネット上では、オバマ大統領の「シンゾウ呼び中止」はこれが影響した可能性があるのではと指摘する声も出ている。
24日放送の情報バラエティ番組「ミヤネ屋」(日本テレビ系)でも、「呼び方」が議論されていた。司会の宮根誠司氏は、オバマ大統領がファーストネームで呼ばなかったのは「実は怒っていたためではないか」と話すと、外交ジャーナリストの手嶋龍一氏は「特にアメリカ人の場合は、イギリス人よりもファーストネームですぐ呼びますから、本来逆じゃないといけないので、とても奇妙ですよね」と指摘した。
読売テレビ解説委員の春川正明氏も「ファーストネームで呼ばれてファーストネームでこたえないっていうのはアメリカ社会では普通は失礼なことなので、だからこれは怒っているってことだと思いますよ」と分析した。これに宮根氏は「日米同盟はちゃんとやったのになぜTPPでは折れないんだという怒りで『安倍総理』って言ったんですか?」と質問すると、春川氏は「私はそう思います。やっぱり不自然ですよね」と同意し、
「記者会見なんで政策の細かいことを言うときは『prime minister』と『president』って言うんでしょうけど、(会見の)頭の『昨日はおいしいおすしをご馳走になった』っていうところは、やっぱり普通はシンゾウって言いますよね」
と違和感を露わにした。
呼び方については、インターネット上でも「寿司屋では『シンゾウ』って言ってたのに。これがもし付き合い始めのカップルだとしたら、このカップル不安」「シンゾーだけ浮いてたね」「一方的に他国の大統領をファーストネームで呼ぶお姿があわれでもあり滑稽でもあり」などと不自然さを指摘する声があがっている。