日本の首相や閣僚が靖国神社を参拝するたびに近隣諸国が反発するのは「織り込み済み」のはずだが、今回は少し様子が違うようだ。韓国では、旅客船「セウォル号」(6825トン)の沈没事故で生存者の発見が絶望視されており、国中が悲嘆に暮れている。
そんな中での参拝だということもあって、「隣国に対する礼儀など少しも見いだせない」と、いつも以上に感情を害しているようだ。
閣僚の私人としての参拝は「個人の信条に関する問題で、政府としては立ち入らない」
安倍晋三首相は2014年4月21日から始まった靖国神社の春季例大祭に合わせて、同日付で「内閣総理大臣 安倍晋三」の名で「真榊(まさかき)」呼ばれる供物を奉納した。翌4月22日には新藤義孝総務相や、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長=尾辻秀久元厚生労働相)に所属する衆参の議員約150人が相次いで参拝した。
菅義偉官房長官は22日午前の会見で、閣僚の私人としての参拝については
「個人の信条に関する問題で、政府としては立ち入らない」
と問題視しない考えだが、到底理解は得られなかったようだ。