子会社の会長、取締役も同日付で辞任
國重氏といえば、楽天の「ナンバー2」として金融面を取り仕切り、長らく三木谷浩史社長(49)を支えてきた人物だ。もともとは住友銀行(現三井住友銀行)の出身で、99年に楽天証券の前身である「ディールジェイディレクト・エスエフジー証券」の社長となった。04年3月に楽天の常務執行役員となり、14年1月からは副会長を務めていた。
エリート街道をひた走ってきた國重氏が、就任からわずか4か月足らずで副会長職を退くこととなっただけでも驚きだが、加えて楽天銀行の会長職、楽天証券、楽天カード、楽天インシュアランスプランニング、楽天生命の取締役職も22日付で辞任。現在務めているのは、傘下のケンコーコムの社外取締役のみのようだ。
「一身上の都合」の詳細について、楽天の広報は回答していない。そのため、インターネットでは発表当時から「楽天って三木谷さんに諫言できるのって国重さんぐらいしか居なかっただろうに」「三木谷さんと衝突でもしたのかな?」「まったくコメントできないというのは、良くない理由なんだろうな」などとさまざまな意見が出ていた。週刊新潮の記事がどこまでが真実かは分からないが、誌面によると、写真やメールは女性が同誌に提出したものだという。唐突な退任発表とタイミングが重なるだけに、ネット上では驚きの声が上がっている。
ちなみに楽天は2006年に「週刊新潮」の発行元である新潮社を名誉棄損で訴えたことがある。楽天のTBS株取得に関するインサイダー取引疑惑などについて、東京地検特捜部が三木谷社長らを事情聴取しているなどと同誌が報じたためで、2010年3月に和解が成立した。