「マジいい話だった」「いい上司やん」
リクナビに登録している各社の人事ブログには、説明会のアナウンスや、社員インタビュー、社風紹介、就活アドバイスなどが掲載されることが多い。ところが今回のヨドバシカメラのブログは、就活アドバイスではあるものの、きわめて異色な内容だ。本来ならば、仕事内容に不満を持って辞めていった新入社員のエピソードは、あまり公にしたくないものだろう。
採用担当者自身も「就職活動サイトに掲載するエピソードとしては、シビアすぎる内容だと思います。当社を志望する人が減ってしまうかもしれません」と書くが、「それでも、就職活動中の学生の皆さんに伝えるべき内容だと考えました。皆さんにとって『職に就く』ということを考える上での参考になれば、幸いです」とあえて公表した理由を説明している。
記事は就活サイト内のものでありながら、3000回以上もツイートされて話題になった。「今の苦しみより先の楽しみが上回らない努力はただの苦痛」「チュートリアル終わった段階であまりやる気が起きないゲームはクソゲーだよね」「ゲームみたいにスキルアップ後の楽しさが見えやすいといいのだけれど」といった反論や批判的な意見もあるが、大方は、
「マジいい話だった」
「すごく優しい人事の人がいるんだな」
「社会人になるだろう多くの人に読んでもらいたい」
「いい上司やん。ヨドバシカメラもこれを公開したのはナイス判断だと思う」
などと好意的な意見だ。
ちなみにこの採用担当者は現在42歳。これまでにも20本以上の記事を投稿していて、自身の過去のエピソードも積極的に書き連ねている。かつてはバンド活動に明け暮れていたこと、「働いたら負け」だと思っていたこと、公務員への転職を考えていたことなどを打ち明けるとともに、学生たちにさまざまなアドバイスを届けている。