東日本大震災時に内閣官房長官を務めていた民主党の衆議院議員・枝野幸男氏(49)。与党を自民党に譲ってからあまり名前を聞かなくなってしまったが、最近意外なところで話題になっている。
「インディーズ文芸創作誌」に寄稿、しかもアイドルグループのAKB48について「マジ語り」しているのだ。
「遅れて成長しているがゆえに好感を持たれる成長プロセス」を評価
枝野氏が寄稿しているのは、2014年4月1日発行の「Witchenkare(ウィッチンケア)」という雑誌だ。
タイトルは「歌は世につれ。~秋元康・AKB戦略と日本経済~」というもので、「AKBの戦略は日本経済全体にも有効だ」とする評論だ。
CD不況と言われる中でAKBのCDが売れる理由を、握手券や投票権という「参加意識」を付けることで「iTunesやYouTube、そして違法コピーでは絶対に手に入れられない付加価値」を売っているから、とみる。かくいう枝野氏も「普段はiTunesでダウンロードしているのだが、AKB総選挙投票権が付いた『さよならクロール』だけは、CDを買おうかと迷ったものだ」というから驚きだ。
また、K-POPに代表される「欧米基準の完成度を競う」文化でなく、「アジア的猥雑さ」や「遅れて成長しているがゆえに好感を持たれる成長プロセス」が功を奏したとも語る。
「枝野がAKBについて寄稿してるw」「勘弁してよ」
多様性が増している日本では故・美空ひばりさんや吉永小百合さん、山口百恵さんといった国民的スターが生まれにくい、とした上で、「そんな中で継続的に大きな人気を確保するには、一人ひとりの人気は圧倒的なものではなくても、グループ全体となると大きな規模になるという戦略が合理的」という。AKBは内部のチームや地方の姉妹グループ、そして個々のメンバーそれぞれにファンがいて、トータルで大きな人気になっている。「一人ひとりの抱える人気や、一つの製品の売り上げは小さくても、それらを多数集めることで一定の規模を確保する。この戦略は、日本経済全体にも有効である」と断言した。
かつて政府首脳まで務めた人物が「インディーズ文芸創作誌」で、しかも真面目にAKBを語るという意外性が話題になり、ネット上では「この人、AKBが好きなのか?」「あの枝野幸男がAKBについて寄稿してるカオスww」「おいおい勘弁してくれよ」など様々な感想が書き込まれている。