「移民政策と誤解されないように配慮しつつ」外国人労働者受け入れ拡大
これらの事例の教訓を踏まえながら安倍首相は、
「移民政策ということではなくて、年限を限って、そこで収入を上げていただいて帰っていただく」
と述べ、期限付きの受け入れだということを強調した。
ただ、安倍首相は4月4日に行われた経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議では、もっと踏み込んだ発言をしている。国外でトップセールスを行う重要性を述べた上で、
「優秀な人材の受け入れや留学生などの外国人材の積極的な活用に取り組む必要がある」
「特に、オリンピックに向けて、当面の建設人材不足を補うために、外国人建設技能者の活用が必要」
と述べている。一連の発言の中では安倍首相は「移民政策と誤解されないように配慮しつつ」とも述べており、安倍首相の中では外国人労働者の受け入れ拡大と移民政策の間には明確な線引きがあるようだ。ただ、こうした認識はまだまだ理解が広がっておらず、混乱を招く恐れがある。