羽田、成田を避け、茨城など地方空港狙う
エアアジア系としては「エアアジア X」がクアラルンプール―羽田などの国際線を運航している。しかし、航空法により外国航空会社は国内線には就航できず、参入するには日本企業と組むなどしなければならない。エアアジアは提携相手を探している最中だといい、パートナーの条件に「日本の航空市場に革命を起こせる」「日本政府にものを言える」「デジタルテクノロジーに強い」などをあげた。
再参入を表明したのが楽天の三木谷浩史氏が代表理事を務める新経連主催のサミット出席後で、三木谷氏が政府の産業競争力会議メンバーでもあることから、楽天との提携を意識した発言のようにも受け取れる。ただ、フェルナンデス氏は「三木谷氏は友人だが、友人のままがいいかもしれない」と述べるにとどめ、提携先については多くを語らなかった。新たなLCCの拠点空港には発着料などコストの高い羽田、成田を避け、茨城など地方空港にする考えも示した。
LCCをめぐっては、ピーチ、ジェットスター、バニラの3社に加え、中国系の「春秋航空日本」が6月末にも国内線に参入する。エアアジアが参入するとなれば顧客獲得競争が激化するのは必至だ。ただし、業界内では再参入の衝撃以上に、「今回も業績不振で再撤退とならないか」との皮肉な見方もささやかれている。