長寿番組の後を受けたTBS系「いっぷく!」とフジテレビ系「バイキング」が、1~2%台の低視聴率にあえいでいる。もう打ち切るのではないか、いやそのうちに認知されるようになる、などと見方は様々だ。
朝の生活情報番組「いっぷく!」は、17年半も続いた「はなまるマーケット」の後を受けて2014年3月31日にスタートした。TOKIOの国分太一さん(39)を司会に、ゲストとのトークやパン屋からの生中継といったコーナーを盛り込んでいる。
司会の小木博明さん、低視聴率に「やばいです」
しかし、初回の視聴率は3.7%に留まり、その後も減少傾向が続いた。4月11日には、ついに1%台に突入し、15日には、1.6%と番組最低を更新してしまった。16日には、2.5%と持ち直したものの、上昇を続ける勢いはないままだ。
一方、情報バラエティ番組「バイキング」は、31年半も続いた「笑っていいとも!」の後番組だけに話題を集めた。EXILEのTAKAHIROさん(29)らが交代で司会を務め、ヤフー検索の急上昇ワードを紹介したり、カラオケの得点を競い合ったりする内容だ。
4月1日の初回は、視聴率が6.3%に達し、同じ時間帯の日テレ系「ヒルナンデス!」などと並んだ。しかし、「いっぷく!」と同様に、その後は減少傾向を続けた。15日には、「笑っていいとも!」の最低視聴率を32年ぶりに下回る2.7%にも下がった。ビッグダディこと林下清志さん(49)が番組内で新妻を紹介したことも、視聴率に結びつかなかった。
16日も同じ視聴率になり、上向く兆しは見えていない。この日は、司会のおぎやはぎ小木博明さん(42)が、視聴率について出演者に聞かれ、「やばいです」と漏らすほどだった。
こうした状況について、ネット上では、「こりゃ夏で終わるかもなw」「企画力の貧弱さを証明したね」「人材を育成して来なかったツケだわ!」などと厳しい指摘が出ていた。
改編期の7月には、レギュラー陣を変えてくる?
もっとも、番組が今後テコ入れを図ることも考えられるだけに、「まあ今は生みの苦しみの状態だわな」などと好意的に見る向きもあった。音楽プロデューサーのつんく♂ ?さんは、ツイッターで2014年 4月11日、バイキングの不評ぶりについて、「『笑ってる場合ですよ』も苦労したしね。そのうち安定するように思うけどね」とつぶやいていた。
事情に詳しい芸能関係者は、両番組とも、改編期に当たる7月には、レギュラー陣を変えてくるのではないかとみる。
「現在は、人気があり数字の取れるゲストを必死にブッキングしていると聞いています。司会者は変えられないでしょうが、ゴールデンウィーク明けから、テコ入れに動くでしょう。いずれの番組とも、半年は続けると思いますね。もし打ち切るとすると、秋になるのではないですか」
なぜ低視聴率にあえいでいるかについては、こう話す。
「テレビ局はこれまで、企画の内容ではなく、タレントに頼ってきました。しかし、予算をカットし、タモリさんらメインもいなくなってしまいました。そんな今では、数字が落ちるのは、いわば当たり前です。スタジオと外をつないで生中継するなど、思い切って曜日ごとにまるで違うことをしないとダメでしょうね」
起用したタレントにも、難点があるという。
「国分さんは、人の顔色をうかがい過ぎており、40代の主婦らの人気がそれほどありませんね。フジのバイキングも、気の利いたことをしゃべれないビッグダディをなぜ使ったのか、といった疑問が残ります」
TBSやフジが他のキー局との視聴率競争で遅れを取っていることについては、「もっと外部からの血を入れないといけないでしょうね。このままではクリエイティブ力が欠けていると言わざるをえません」と指摘している。