デビュー記念握手会に誰も来なかった! 謎のアイドル「シリコン丸」とは

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   「アイドル戦国時代」ともいわれる現代、ここ日本には数多くの女性アイドルグループが存在している。多くの国民が知っているような人気グループもあれば、小さな会場で少数の観客を相手にライブを行う、いわゆる「地下アイドル」グループもあるが、どんなアイドルにも少しはファンがいるものだろう。

   そんなご時世に、握手会を開催するもファンが1人も来なかったという、少々寂しいアイドルがいる。「シリコン丸」という、かなり変わった名前のアイドルだ。

「ラブドール」として前代未聞の配信デビュー

握手会当日のシリコン丸
握手会当日のシリコン丸

   BSフジで2013年12月から14年1月にかけて、「LOVETOPIA(ラブトピア)」というドラマが放送された。

   シリコンなど高価な素材で作られたダッチワイフ(等身大の女性の人形)、いわゆる「ラブドール」が暮らす架空の町「ラブトピア」を舞台に、ラブドールたちの恋愛模様や彼女たちの周辺で起こる事件などを描いた作品だ。

   ラブトピアには、ラブドールのアイドル「アイドール」が存在する。「あつこ」という登場人物がアイドールになり、作中で「シリコン丸」の名前でデビューした。

   シリコン丸は14年4月10日、「シリコン丸の人間に捧げる歌」という楽曲で、現実世界でも配信デビューを果たした。ラブドールとしてのデビューは前代未聞だ。

   デビュー記念イベントとして4月12日、「"アイドール"『シリコン丸』による"個室握手会"」が、東京・港区のポニーキャニオン本社で開催された。DVD「LOVETOPIA(ラブトピア)完全版」上巻または下巻を購入して持参すると、1巻につき60秒、個室で2人きりで握手できるという、ファンにとっては垂涎もののイベントだった。

集客0のイベントはポニーキャニオン史上初?

誰も来なかった握手会。確かに寂しい…
誰も来なかった握手会。確かに寂しい…

   しかしイベント当日になってみると、何と来場者はゼロ。誰もいない会場に「シリコン丸の人間に捧げる歌」が鳴り響く中、開始から10分で強制終了になってしまった。

   スタッフが50枚用意した入場整理券は結局1枚もさばけず、「おそらくポニーキャニオンとしても集客ゼロのイベントは史上初なのでは…」と顔を見合わせていた。

   当のシリコン丸はこの結果を受け、「まだまだ人間界とは壁が在る様ですね。曲のDLは好調と聞いているのですが。次回は恥ずかしがらずに来て下さいね」と気丈にコメントしている。

   なお、「シリコン丸の人間に捧げる歌」は14年4月17日12時30分現在、AmazonのMP3アルバムJ-POP部門で251位。同部門には4万タイトル以上のアルバムが名を連ねていて、「握手会に誰も来なかったアイドル」としてはまずまずの健闘ぶりといえるだろう。

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