「今日できることを明日まで先延ばしにする」 これは親から受け継いだ遺伝子のせいだった?

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   「やらなければならない」とわかっているのに、なかなか手を付けることができない――。こうした「先延ばし」の性格は、じつは親から受け継いだ遺伝子によるものだった。

   コロラド大学ボルダー校のダニエル・E・グスタフソン博士をリーダーとする研究グループが発表した、そんな驚きの研究結果が、インターネットで話題になっている。

「やっぱりな。オレも先延ばしの遺伝子だったことが判明」

   コロラド大学のグスタフソン博士の研究グループが2014年4月4日、米「科学的心理学会」の学術誌上で発表した研究は、人間にとって「先延ばし行為」が、どのような意味をもっているのか、なぜ起こるのか、またどのように克服できるのかを探るために取り組んだ。

   研究グループは「誰しも多少の『先延ばし行為』をするものだが、人によって程度に差がみられる」ことに目をつけた。

   「一卵生双生児」の双子であれば、まったく同じ遺伝子をもっている。「二卵性双生児」であれば、双子でも半分は別々の遺伝子をもっている。研究ではそれぞれに、「今日できることを明日まで先延ばしにすることはあるか」「締め切り間際になるまで取りかからない傾向があるか」などの質問を重ね、その結果を比較することによって、「物事を先に延ばす性格」が、遺伝子に由来するものなのかどうかを調べた。

   その結果、人間の「先延ばし行為」には遺伝的要因が確かに影響しているとの結論を得た。また「先延ばし行為」は、かなり衝動性に行われる傾向にあることもわかったという。

   グスタフソン博士は、「一日一日を生き抜くことに力を注いでいた私たちの祖先にとっては、素早い決断や実行は有利に働いていたが、時が流れて人間にとって長期的な視点や計画がより重要になってきたため、『先延ばし行為』が生まれたと思われる」と分析。人間が長期的な視野を得たことと引き換えに、「先延ばし行為や、誘惑に負けやすい性質をもってしまったのだろう」と指摘する。

   インターネットでも、

「やっぱりな。オレも先延ばしの遺伝子だったことが判明」
「先延ばしグセは日本の政治家の体内にあるウィルスだろ」
「これは遺伝子操作で治るのか?」

といった具合に、反応が寄せられている。

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