企業の物価見通し初公表、日銀と市場で評価に隔たり 「夏ごろに追加緩和」の観測が強まる

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「回を重ねないと、評価できない」

   今回は初めての調査であり、過去のデータとの比較ができず、統計の傾向もつかめていないため、「回を重ねないと、評価できない」というのが日銀の公式見解だ。市場でも「企業の物価見通しの結果だけで、追加緩和に踏み切ることはない」(アナリスト)と冷静な見方が多い。

   ただ、4月以降は円安による輸入物価の上昇が一巡。消費税増税による駆け込み需要の反動減で景気減速も予想され、物価を押し上げる力は弱まりそうだ。このため、日銀が夏ごろに追加緩和に踏み切るという市場の見方はますます強まっている。

   黒田総裁は4月8日の記者会見で、企業物価見通しについて「興味深い結果が出た。ある程度、高い見通しだ」と述べるとともに、7月以降の景気回復と物価上昇目標の達成に強い自信を示したが、就任2年目の今年の金融政策運営は波乱も予想される。

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