長谷川三千子NHK経営委員が特派員協会で会見 「拳銃自殺賛美」批判に釈明、「私自身の解釈述べた」

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   埼玉大名誉教授でNHK経営委員の長谷川三千子氏が2014年4月15日、日本外国特派員協会で会見し、右翼団体幹部の野村秋介氏(当時58)が朝日新聞社で拳銃自殺したことを賛美するともとれる原稿を追悼文集に寄稿したことについて、自殺は「ミステリー」で、寄稿は「私自身の解釈を述べた」ものだと釈明した。

   いわゆる河野談話や村山談話の見直し問題について、見直しの必要性については直接の発言を避けたものの、「何が事実なのか調査は続けなければならない」として事実関係を検証するように求めた。

野村氏の自殺は「近い人にとってもミステリー。三島由紀夫と同様」

会見に臨む長谷川三千子氏
会見に臨む長谷川三千子氏

   長谷川氏は、野村氏の没20年を機に発行された文集に、

「人間が自らの命をもつて神と対話することができるなどと露ほども信じてゐない連中の目の前で、野村秋介は神にその死をささげたのである」

といった文章を寄稿。これが「テロ賛美」といった批判を受けていた。

   この日の会見のテーマは、安倍政権が推し進める「積極的平和主義」。野村氏の自殺が「積極的平和主義なのか」と問われ、長谷川氏は

「ある意味では、そうだ。一部のジャーナリストには、これが『ジャーナリズムへのテロ』だという誤解がある。本当にそれ(自殺)が意味するところは、彼に近い人にとってもミステリーだ。大きな謎(エニグマ)を残した三島由紀夫の自殺のようなものだ。多くの解釈があり得る。彼(野村氏)の自殺について、私自身の解釈を述べた」

と述べた。また、文集の

「わが国の今上陛下は(「人間宣言」が何と言はうと、日本国憲法が何と言はうと)再び現人神となられたのである」

といった記述を念頭に、持論も展開した。

「この解釈は、私の近著『神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午』(中央公論新社)で述べたことと密接に関連している。本では、平和主義者の深層には何があるかを解明しようと迫った。短く言うと、我々の天皇陛下への尊敬の念は、『天皇陛下は常に自らの命を日本の先人(old people)のために投げ出す用意がある』という点にある」
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