正恩氏の写真取り違え、漢字表記間違いなど「前科」多数
すでに韓国メディアは、毎日新聞の記事を誤報だとみなしている節がある。例えば聯合ニュースは、
「張成沢処刑直後、日本のマスコミは、リ外相が処刑されたと報道した」
と指摘しながらも、13年12月31日に正恩氏が馬息嶺(マシクリョン)スキー場を訪問した際のテレビ映像にリ氏が映り込んでいたとして、リ氏は「健在さを誇示した」としている。
韓国側からこういった記事が出るのは、過去に毎日新聞が北朝鮮関連の大誤報を繰り返しているからだ。10年4月には、「金正日総書記に寄り添い製鉄所視察 正銀氏 初の近影」と題する記事を写真つきで報じたが、正恩氏として紹介された人が別人だという指摘が相次いだ。この時点では毎日新聞は「内容は事実と確信しています」と主張したが、半年後になって10年10月に写真の間違いを認めた。
また、「ジョンウン」の漢字表記がまだ明らかになっていなかった時点では、毎日新聞は独自取材の結果を踏まえて「正銀」という表記を続けてきた。だが、10年10月には北朝鮮が「正恩」の表記を発表し、結果として毎日新聞の表記が誤っていたことも明らかになった。
07年11月には、正恩氏の兄、正哲(ジョンチョル)氏について、
「同国の最重要ポストの一つである朝鮮労働党組織指導部副部長に抜てきされていたことが23日分かった。北朝鮮政権に近い複数の関係者が毎日新聞に明らかにした」
とも報じていたが、実際に重要ポストに就いたのは正哲氏ではなく正恩氏だった。