小保方氏には「女優」の才能がある? 会見での卓越した感情表現に専門家も驚く

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   「STAP細胞」論文の不正疑惑に沈黙し続けた理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダー(30)が、疑惑浮上後、初めて表舞台に姿を現した。

   捏造や改ざんの疑惑払しょくにつながる、有力な新証拠が示されることはなかったが、時折涙を見せながら「STAP細胞」の存在を強調する姿は、会見を見守っていた多くの胸を打った。そんな小保方氏を「女優」と評する識者もいる。

涙、笑顔を交えた真摯な姿勢

   2014年4月9日の会見後、Yahoo!ニュースでは「小保方リーダーの会見に納得?」という意識調査がスタートし、11日17時時点で15万4000近い票が集まっている。トップは「納得できなかった」の47%(約7万2000票)だが、「納得した」も33.9%(約5万2000票)と、決して少なくない。納得派からは「誠意のあるコメントでした」「論文は目的ではなく、手段です。目的が正しければ、修正すれば良い」といった意見が出ている。会見中にはツイッターでも擁護の動きが広がっていて「小保方さんがんばれ!」「可哀想…」「ねつ造なわけない」などの声が相次いでいた。

   そもそもこの記者会見は、論文内の不正を認めた理研に対する小保方氏の「反論」として開かれたものだったが、疑惑を解消できるデータは示されず、会見は科学的な立場からの反証がないまま終了してしまった。それでも一般の目には、小保方氏の姿勢が何よりの「納得できる」証拠として映ったようだ。

   小保方氏は論文発表時のミニスカートやばっちりメークとはうってかわり、パールのネックレスと紺色のワンピース、ナチュラルメークで登場した。冒頭の挨拶から瞳は潤み、震えた声で謝罪の言葉を口にした。質疑応答では笑顔を見せたと思えば、声を詰まらせて涙をこぼすこともあり、持参した白いハンカチで目元をぬぐう姿は多くのメディアに報じられた。一時退院中とあり体調が心配されていたものの、2時間半に及ぶ会見を乗り切り、一心にSTAP細胞の存在を訴えた。

   こうした会見時の小保方氏を「女優」と指摘する声が上がっている。

科学者としてダメでも「人間として」好感

   元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクターで法政大学社会学部教授の水島宏明氏は4月10日、Yahoo!ニュースに記事を投稿し「表情だけで自分の思いを伝えることができる、まるで『役者』のような希有な人材だ、と私は感じた」と評した。

   目元の表情や声に着目し、「少なくとも『話す』という点において、自分の見せ方や一種の演じ方のテクニックがあるとすれば、これほどうまくやり遂げた人を私は知らない。 テレビという映像メディアにおいては一種の天才だ」と、「役者」としての才能を絶賛。その上で、「『科学者として』は評価はできない。でも『人間として』を好感を持った、というのが国民の一般的な反応だろう(原文ママ)」と分析した。

   日本大学芸術学部教授の佐藤綾子氏(パフォーマンス学)も4月11日付の「夕刊フジ」で、さまざまな表情をみせた小保方氏について「女優みたいだった」と指摘している。「日本人は感情的な国民。涙を流すシーンを見れば感情移入してしまい、小保方氏の肩を持つようになってしまう。どこまで本気なのかはわからないが、表情の変化や感情表現は非常にうまい」との見方を示し、同じ声のトーンで質問に応じる姿からは「かなり精神的にタフな印象を受けた」とも語っていた。

   小保方氏の「女優力」については、ネット上でも数多くの指摘があがっている。

「質問の受け答え、表情の移り変わりは下手な女優より格上。一言、すげえなこの女!と記者会見を見て思った」
「あれがもし自己保身の為の演技なら、彼女には女優の才能があるに違いない」
「やっぱこの人女優だわ。感情に訴えかけるトークうまいもん。研究者って感じじゃない」

   小説家でアイドル評論家の中森明夫氏もツイッターで、

「いや~、間違ってるのかもしれないし、科学者としてダメかもしれない。だけど、人としてすごいね! 彼女は。率直に言って心を動かされた。小保方さんは、見る人の情動に強く訴えかけるんだな。いろいろなことを考えさせられた」
「こんなに心を動かされたのは、宮沢りえの貴乃花との破局会見以来かも…」

と、人を動かす力に驚きを示していた。

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