「理研に裏切られた」という思いは「持つべきではない」
質疑応答では理研に対する批判を誘導しようとする質問も相次いだが、小保方氏は、ことごとくかわしてみせた。
「理研に裏切られたという気持ちはないのか」
という問いには10秒以上沈黙し、
「そのような気持ちは持つべきではないと思っている」
と声を絞りだした。理研に対する思いを聞かれると、
「ご迷惑をおかけして申し訳ない」
と話し、3月の中間調査発表で野依良治理事長が
「未熟な研究者がデータをずさん、無責任に扱った」
と厳しく批判したことについても
「重く受け止めて、肝に銘じていきたい」
と反論しなかった。
小保方氏は自らの今後については、
「未熟な私に、もし研究者としての今後があるのであれば、やはりこのSTAP細胞が誰かの役に立つ技術になるまで発展させていくんだという思いを貫いて研究を続けていきたいと考えている」
「自己流で走ってきてしまったので、ゼロからではなくマイナス100からだと思って科学や研究に向き合っていくチャンスがあればと思っている」
と涙ながらに語っている。小保方氏としては、再調査に持ち込んで「減刑」を勝ち取り、理研での研究環境を確保することを念頭に置いているとみられる。