成長のカギは、金や原油を扱う東京商品取引所との統合
JPXのデリバティブ市場の成長のカギを握るとされているのが、金や原油などの商品先物を扱う東京商品取引所と統合し、取り扱い品目を拡充することだ。2011年秋に東証、大証が経営統合を決めた時からJPX側は意欲的だが、東商取を監督する経済産業省が首を縦に振らないため、 なかなか話が前に進まない。
しかし、赤字続きの東商取がコストのかかる自前のシステムを抱えて生き残れると見る関係者はほとんどおらず、JPXへの合流は不可避と見られている。経産省優位の安倍政権ゆえに、東商取という縄張りが維持されている面もあるが、「このままでは商品先物市場自体が日本から消えてしまう」(JPX関係者)と嘆く向きも少なくない。