みんなの党の渡辺喜美代表は2014年4月7日、代表を辞任する意向を明らかにした。
化粧品会社「DHC」の吉田嘉明会長から計8億円を借り入れていたことが問題視されており、辞任はその責任をとるもの。借入金問題では党内部からも批判が出ていた。
代表就任から4年あまり
みんなの党は09年8月、渡辺氏と江田憲司衆院議員(現、結いの党代表)らを中心に結成。渡辺氏は現在まで4年以上、代表の役職についていた。
吉田会長は3月26日、「週刊新潮」に寄稿した手記で、09年から12年の衆院選までの間に、渡辺代表へ計8億円を貸し付けていたと明かし、問題が表面化していた。
政治資金収支報告書への記載がなく、選挙資金に使われていたのであれば公選法違反などの疑いがあったが、渡辺代表は「個人的」な支出と表現。主な使途として酉の市での熊手購入などを挙げていた。
これに対し、みんなの党最高顧問の江口克彦参院議員が3月31日、マスコミの取材に対し、渡辺喜美代表の進退について「即刻、今日中にも辞任すべきだ」と述べたことで党内の批判が公然化。
4月5日には、浅尾慶一郎幹事長が、横浜市で講演し、「党としてけじめをつけた上で反転攻勢していく」と述べ、近く渡辺氏に辞任を求める考えを示し、辞任が不可避となっていた。
一方、日本維新の会は4月5日に東京都内で執行役員会を開き、結いの党との参院での統一会派を結成する方針を決めており、みんなの党のトップ辞任で野党情勢はさらに混迷を深めることになりそうだ。