JR西日本グループとセブン-イレブン・ジャパンが「駅ナカ」を中心とした売店やコンビニ事業で業務提携した。
既存の約500点舗を5年かけて共同店舗に切り替える。JR西は非鉄道事業の拡大、セブンは西日本での店舗網充実を図るという双方の思惑が一致した大型提携だ。
商品はセブンから取り寄せ
JR西日本は子会社のジェイアール西日本デイリーサービスネットが、駅の売店「キヨスク」約300店とコンビニ「ハート・イン」約200店の計約500店を運営している。黒字を確保しているものの、商品力、運営ノウハウで大手コンビニに遅れをとっており、独力での成長は難しいと判断した。
本業の鉄道事業は、沿線の人口減少によって、輸送人員の大きな伸びは見込みにくい。このため非鉄道事業に力を入れているが、JR東が「ルミネ」や「アトレ」などの商業施設を生み出し、成功しているのと比べると、大きくも見劣りしていた。それを打開する起死回生の一手として手を組んだのが、コンビニ最強のセブンだったというわけだ。
2014年3月27日の発表によると、まず6月上旬に京都駅などの5店で共同店舗に切り替える。店名は「セブン-イレブン キヨスク」、「セブンーイレブン ハート・イン」と旧店名も残すが、商品はセブンから取り寄せる。店舗面積が狭い売店は、冷蔵庫を増強してサンドイッチやおにぎりなどの品ぞろえを充実させ、コンビニでは、いれたてコーヒー「セブンカフェ」や公共料金収納代行など、セブンのフルサービスを提供する見込みだ。すべての店舗をリニューアルした5年後には、現在より4割程度売り上げをアップさせたい考えだ。