Jリーグ・浦和レッズのサポーターが「JAPANESE ONLY」と書いた横断幕を掲げた問題で、浦和レッズは2014年4月4日、6日のベガルタ仙台戦から公式旗にかぎり掲出を認めると発表した。
浦和は横断幕問題の制裁として、Jリーグ初の無観客試合を行っている。しかし3月8日の問題発生から1か月足らずでの解禁とあって、ネットでは時期尚早だとの意見も出ている。
公式旗なら、「特に問題もない」と判断
今回掲出が認められるのは公式旗(オフィシャルフラッグ、オフィシャルサポーターズクラブフラッグ)のみ。旗の大きさは既成のままで、複数枚を縫い合わせるなどの加工を施したものは認められない。また禁止解除となった旗でも、
「政治的、思想的または宗教的な主義、主張または観念を表示し、または連想させ、もしくは大会の運営に支障をおよぼすおそれのあるもの」
は引き続き掲出不可で、それ以外の横断幕も駄目だという。同時に拡声器や太鼓などの「リーディングアイテム」について事前登録制度を導入。これまでは利用申請が不要だったが、今後はメールによる利用申請とヒアリングなどを行ったサポーターグループにのみ認められる。
公式旗解禁の理由については、4月2日にホームゲーム・大宮アルディージャ戦を行い、
「『再発防止』と『安全確保』の観点から特に大きな問題もなく、以下のとおり掲出基準の緩和が可能」
と判断したためだと説明し、本拠地の埼玉スタジアムについて、「『安全で快適なスタジアム』のもとで、再び世界に誇れる『熱狂的なスタジアム』を目指していきたい」と語っている。
「また、なんかしらやらかすよ」
浦和レッズは3月15日のサンフレッチェ広島戦以降、ファン・サポーター全員に横断幕などの掲出を禁止している。20日には「トップチーム」だけでなく、ユースやレディースなどを含めた全カテゴリーに掲出禁止を適用すると発表し、
「現時点では期間を決めておらず、『再発防止』と『安全』に対する方向性を見いだすことが大切と考えております」
と、この措置が無期限だと示していた。しかし今回の緩和により、ユースやレディースの試合では、公式旗以外でも政治的でなければ、スタッフ確認の上で解禁される。
この突然の発表に、ツイッターなどのネットユーザーは批判的な見方をしている。
「解除早すぎないか?」
「全く反省してないな」
「ポーズでしかなかった?」
と、「みそぎ」を終えるには時期尚早だとする反応があった。また、
「そもそも応援旗の使用を禁止した理由は何なのか。そして規制を一部解除する理由は何なのか。大人の事情が見え隠れするよなー」
「また、なんかしらやらかすよ。そしたら、勝ち点剥奪でもディビジョン降格でもなんでも制裁くらったらいいよ」
などと、再発防止策が十分に練られていないと考える声も多い。
その一方で、解禁されるのが公式旗だけのため、
「当然のことだね。大半の人たちは純粋にオフィシャルグッズ買って応援してるんだから。後は行為者と周辺に徹底的に賠償請求すること!」
「クラブオフィシャルの旗なら大丈夫ってことは、どんどん買ってくださいなってことだ(笑)売れるでぇ~」
などと、浦和レッズの対応に一定の理解を示す意見もある。