教員のパワハラ、セクハラ続いた東北大学 「相談窓口」活用で学内浄化進むか

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学内でハラスメント研修会実施も「具体事例聞きたい」

   ただ、教員の不祥事により入学者が激減するような致命的なダメージにはつながっていないようだ。大手予備校の河合塾が発表した2014年度の国公立大学出願状況を見ると、東北大全学部の募集人数合計が1958人だったのに対して出願者は6392人、倍率3.3倍だった。前年度比で志願者は微減しているが、文、経済、歯学部は逆に増加していた。

   コンプライアンスを担当する兵頭英治副学長は、学生が運営する「東北大学新聞」2013年10月24日の記事に登場し、「東北大学として『ブラック』と呼ばれるものを決して許容しないという基本姿勢をキチッと示していく」「大学は皆さんの悩みや困難を真摯に受け止め、秘密厳守で一緒に考えます。一人で悩まないでください。大学は責任を持って皆さんの力になることを約束します」と語っていた。

   2013年9月30日には「大学院教育学研究科ハラスメント防止対策委員会」主催による、学生や教職員を対象とした研修会を実施。弁護士を招いてセクハラやパワハラに関する講義が行われた。参加したのは62人で、終了後のアンケートでは研修の開催自体を評価する声があった半面、「もっと具体的な事例を挙げてほしかった」との意見が複数寄せられた。

   また学内にはハラスメントの相談窓口が設けられ、被害に合った場合に積極的に活用するよう呼びかけている。報道によると直近の2件のパワハラ、セクハラは相談窓口に寄せられた申し立てによって発覚し、処分につながった。こうした取り組みがハラスメント撲滅に貢献し、「ブラック大学」の汚名返上となるだろうか。

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