「ジャニーズJr.のタレントが女性ファンを殴打した」という衝撃的なニュースが、2014年4月3日発売の「週刊文春」で報じられた。
「ジャニーズタレントが女性に暴力」と聞くとかなり驚きだが、殴られた女性は「ヤラカシ」と呼ばれるファンだったとして、ネット上ではタレントへの同情の声も上がっている。この「ヤラカシ」とは一体どんな人たちなのか。
殴られた女性は「右眼窩底骨折、右眼球打撲傷」に
記事によると、問題のジャニーズタレントは岩本照(いわもと・ひかる)さん(20)で、Jr.内ユニット「Snow Man」に所属する人気メンバーだ。
被害を受けたという女性の知人や目撃したという人物の話によると、岩本さんは13年11月14日22時頃、JR池袋駅(東京・豊島区)の埼京線のホームで被害女性と話していたが、そのうち声を荒げ始め、女性に殴りかかった。女性は病院に搬送され、「右眼窩(がんか、眼球が収まる頭蓋骨のくぼみのこと)底骨折、右眼球打撲傷」と診断されたという。
誌面には、右目が大きく腫れ上がった、被害女性らしき痛々しい写真が公開されている。さらに週刊文春の公式サイトに掲載された診断書の写真では、「2013.11.14、知り合いに口論中、右眼を殴られた。CT、右眼窩底・内壁、骨折。右眼球陥凹発生、手術となる」などと書かれているのが確認できる。
記事ではジャニーズ事務所総務部の毛利今朝男氏にも取材しているが、毛利氏は「相手(女性)がそう言ってきて、本人(岩本さん)も間違いないというので、彼の両親に引き継ぎました」と問題があったことは認めつつ、「相手の方も度が過ぎたことをずっとやっていたんです。うちでは"ヤラカシ"と言うんですが、当日もどこかから付け回していたみたいで」と話したそうだ。
タレント付け回し、自宅付近で待ち伏せる
毛利氏が言う「ヤラカシ」とは、ジャニーズの「追っかけ」ファンの中でも特にマナーが悪い追っかけを指す。
ジャニーズの追っかけには、タレントを駅で待ってはいけない、同じ電車に乗ってはいけない、タクシーで追いかけてはいけない、22時以降は追っかけをしてはいけないなど、実は細かい暗黙のルールがあるのだが、ヤラカシはこうした時間や場所を守らず、仕事を終えたタレントを付け回したり、早朝や深夜に自宅付近で待ち伏せしたりと、追っかけというよりは「ストーカー」に近い。
09年6月には、当時14歳のジャニーズのタレントに「ヤラカシ」の17歳少年が執拗に付きまとい、携帯電話を奪って逃げ逮捕されたという事件があった。
今回の被害女性がジャニーズ側から「ヤラカシ」とされていることで、ネット上では、ジャニーズファンから「ヤラカシに付きまとわれたらそりゃ、殴りたくもなるよ」「照くんはどう考えても悪くないじゃん!」「照苦しめるやつ、許さん」など、岩本さんに同情する書き込みが寄せられている。
とはいえ、骨折させるほどの暴力をふるうことは許されざる行為だ。「他の対処法があったでしょ。それなりの処分は受けるべきだと思う」「手をだしてしまうのは、やっぱり意識が低かった証拠だと思う」など、岩本さんを叱責する声も上がった。
なお、岩本さんは14年4月7日から新橋演舞場(東京・中央区)で上演される、滝沢秀明さんが主演、演出を務める舞台「滝沢歌舞伎2014」に出演する予定だ。