調査委員会のミッションはSTAP細胞の有無を検証することではない
小保方氏は、
「このままでは、あたかもSTAP細胞の発見自体がねつ造であると誤解されかねず、到底容認できません」
と主張するが、調査委員会のミッションは、事前に絞り込まれた6つの論点について不正があったかを検証することが目的で、論文全体の正しさやSTAP細胞の有無を検証することが目的ではない。
調査委員会の報告を受けた理研では、報告書で認定された内容は正しいと受け止めており、STAP細胞が存在するかどうかについては判断を保留している。今後1年間かけて再現実験を行い、14年夏にも中間報告を行う。
川合真紀理事(研究担当)によると、
「論文そのものの価値については、それ(STAP細胞の有無)とはインディペンデントな話」
「手続き上不備が多々ある論文で、信頼性はそういう意味では下がっている」
といったところだ。ただ、論文には今回の調査対象となった6点以外にも多々不自然な点が指摘されている。この点について川合氏は、
「どのくらい確実な情報であるかはともかく、匿名でネット上で問題視されている点がいくつかある。いくつかについては、私どもも指摘がどのくらい確度があるのか、我々の手で解明する所存だ」
と述べており、さらに多くの不正が認定される可能性もある。