日本の南極海での調査捕鯨にとうとう中止命令が下された。国際司法裁判所(ICJ)が2014年3月31日、「国際捕鯨取締条約で認められている科学的な調査に該当しない」との判断を示し、今後行わないよう命じる判決を言い渡した。
「鯨食文化が失われるのでは」と捕鯨業界が懸念を抱く中、水を得た魚のように言いたい放題なのが韓国だ。大手紙「朝鮮日報」が「日本の調査捕鯨を国際社会が断罪」という見出しの記事を掲載しているほか、ネットユーザーもここぞとばかりに悪口を書き込んでいる。
「日本の慣行が国際社会から断罪された」
件の見出しの記事は14年4月1日、朝鮮日報日本語版に公開された。
「研究を目的とした『調査捕鯨』の名の下、27年間にわたって世界の海でクジラを捕獲してきた日本の慣行が、国際社会から断罪された」という書き出しで、日本が1年間に捕獲するミンククジラの数が850頭にのぼるにもかかわらず、これまでに科学的な研究の成果がほとんど出ていないといった根拠から、ICJの判事16人のうち12人が日本の調査捕鯨が条約違反と判断したなどと詳細に報じている。
韓国語版には、「『研究用』として捕鯨した日本のコムス(編注:けち臭い方法の意)…27年ぶりに撤退へ」という見出しでこの判決について報じる記事が掲載されている。 コメント欄には「日本の野蛮な行為に鉄槌を下せてすがすがしい」「研究用なんて嘘だ。日帝の蛮行も研究用って言ってみろよ!」「地球上から消えるべきは鯨ではなくウェジョク(編注:韓国での日本人の蔑称の一種)だ」など好き放題書き込まれている。
「不法捕鯨大国」とも呼ばれる韓国
好き放題言っている韓国の捕鯨事情はと言うと、何と「不法捕鯨大国」という不名誉な呼び名が付けられるほど荒んでいるらしい。
国際捕鯨委員会(IWC)に加盟している89の国で11年に発生した違法捕鯨23件のうち、21件が韓国で発生していたことが、12年7月のIWCの発表で明らかになっている。
13年11月には朝鮮日報が、「韓国の違法捕鯨が巧妙に組織化している」との記事を掲載。ミンククジラの捕獲・流通組織メンバー19人が検挙されたが、船主、もりの投げ手、陸上・海上の運搬業者、流通業者など、徹底した役割分担で組織化されていたという。検挙されたメンバーのうち5人は逮捕・起訴、12人は在宅起訴され、2人は逃亡したと書かれている。
こうした背景もあって、今回の判決を報じた朝鮮日報の記事に対し、日本のネットユーザーからは「何が断罪だよ」「韓国の捕鯨はどうなのか?」「違法捕鯨を取り締まらない韓国に言われたくはない」など反発の声が上がっている。