葬儀費用の引き出しは死亡届の提出前に
三菱UFJ信託銀行の「ずっと安心信託」は、委託者自身が年金として受け取れる「自分用(定時定額)」と、家族が葬儀費用として使える「家族用(一時金)」、遺された家族が年金のように受け取れる「家族用(定時定額)」の3つの受け取り方法を自由に組み合わせることができる。
契約者の多くは60代。同社は、「ご自身が親の葬儀のときに苦労したので、家族に迷惑をかけたくないと言って契約される方が多いようです」と話している。
もちろん、銀行の預金口座も死亡後すぐに凍結してしまうわけではない。死亡時は葬儀や埋葬など多くの手続きが必要になる。その一つとして銀行にも死亡届を提出することになるが、それをもって口座はほどなく凍結される。むろん役所へ死亡届を出しても自動的に銀行に知らせることもないし、たとえ銀行が聞いたとしても教えることはない。
つまり、銀行に死亡届を提出する前であれば、預金は引き出せることになる。半面、一たん口座が凍結されると、基本的には相続額と相続人が確定しなければ解除できないので、かなり時間がかかる。