「う~ん。解約手数料が要るか、経理の者に聞かないとわかりません」
解約をごねたケースは、こんな具合だった。
体験入学をした、ある男性は、カウンセラーと呼ばれる女性社員からワードとエクセルを基本としたコースを勧められ、契約することにした。
しかし、思い直して契約を解約することに。翌日、契約を結んだ女性社員に電話で「受講料が高いので受講を取り消します。解約手数料は要るんですか」と聞いたところ、女性社員は驚いたような声で「え~、解約できるって誰に聞きました」と言った。
男性が「解約できるんでしょう」と言うと、女性社員はちょっと困ったような声で「う~ん。解約手数料が要るか、要らないか経理の者に聞かないとわかりません。とりあえず、今日の夕方4時にこちらへ来てくれますか」と。
その男性は、教室に行けばいろいろと言い込められて、結局解約できないのではないかと思い、消費生活センターに相談。消費生活センターが連絡を入れ、解約したそうだ。
解約をめぐっては、消費者の申し出を聞き入れず、「支払っていけばいいじゃないですか」と言われたケースもあったという。
パソコンのスキルを高めたい、資格を取りたいというニーズは少なくない。アビバの事例では、「資格を取る近道です」「もう少しステップアップしてみましょうよ」などと契約しているコースの変更を繰り返し提案することもあった。コース変更や複数の講座を受講させることで受講料が多く取れるからとみられる。