マンガやアニメ、ゲームのキャラクターのコスプレを楽しむ「コスプレイヤー」は年々増えている。自分の愛するキャラクターになりきり、2次元の世界に行った気分になれる、普段の自分から変身できるといった魅力にハマる人が多いようだ。
そんなコスプレイヤーの中に、キャラクターへの愛が高じて「53キロのダイエット」に成功した女性がいるらしい。ネット上のオタク界隈は「すげえ!」「オタクとはこうあるべきだ!」と大盛り上がりだ。
あだ名は「ラード」
2014年3月26日放送のテレビ番組「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系)で、「ダイエットで劇的に変身した女性」として、本吉甘奈(もとよし・かんな)さん(19)という女性が紹介された。
本吉さんは一家全員「ポッチャリ体型」という家庭で育ち、ご飯に揚げ物、チョコレートや生クリームなど、高カロリーの物を大量に食べる生活をしていた。体重は最高で95キロになり、学校では「ラード」というあだ名で呼ばれていたこともあるという。
そんな本吉さんが友人の家に遊びに行った際、アニメ「機動戦士ガンダム00」のキャラクター「ティエリア・アーデ」を見せられ、一目惚れしてしまった。
ティエリアは紫色の長髪に伊達メガネ、きりっとした美しい顔立ちが特徴で、男性でも女性でもない「中性」というキャラクターだ。
「ティエリアオタク」として過ごしていくうち、友人から「コスプレをしてイベントに行こう」との誘いがあった。もちろんティエリアのコスプレをしたのだが、鏡に映る姿は「変な格好のただのデブ」。イベントに行くと、他のコスプレイヤーから「何あれ。誰のコスプレしてんの?」「超面白いんだけど」などと陰口を言われてしまった。
「もしかして私、ティエリア様に恥かかせてるんじゃ…」そう考えた本吉さんは、ティエリアへの罪悪感でついにダイエットを決意。暇さえあればランニングマシンで走り、誘惑を断ち切るため家にあるお菓子にはティエリアのイラストを貼って食欲を封印した。
必死のダイエットの甲斐あって、最大で95キロあった体重は2年半で42キロに。実に53キロの減量に成功したのだ。
スリムな体型で顔のかわいらしさも際立つようになった本吉さんは、番組に対し「痩せてから頻繁に告白されるようになりました。でも2次元にしか興味がないから…」と笑顔で語っていた。