ワタミ社員「裁判傍聴席を占領?」騒動 渡辺美樹氏はフェイスブックで「否定」

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社員が自主的に傍聴しに時間前に並んだにすぎない

   この日の法廷では事前に傍聴券が交付されなかったため、当日になって席の「争奪戦」が起きたようだ。渡辺議員は少なくとも、裁判の傍聴希望者が多く、双方協議の上で傍聴席の割合を決めたことは認めている。問題は、騒動の発端が「ワタミの社員」によって引き起こされたかどうかだ。

   ワタミに事実関係の確認を含めて取材した。原告側の主張やツイッターでの「目撃情報」に基づいて、実際にワタミの社員が開廷前から法廷入口をふさぎ、入廷するや傍聴席を占拠したのは本当か、また大勢の社員はワタミが会社として動員したのか、という点をたずねた。ワタミ広報からは、

「法廷内で、弊社の従業員が傍聴席を『占拠』したとの指摘がありますが弊社の関係各部署のスタッフが自主的に傍聴しに時間前に並んだにすぎません」

との回答が届いた。会社側による指示はなかったとの主張で、「傍聴席占拠」のイザコザについては触れなかった。続けて、「原告、被告双方傍聴希望が多数あり、双方弁護士がその場で協議し、最終的には原告側(2):被告側(1)と言う割合を受け入れ、原告側支援者が過半数の傍聴席で裁判が行われたのが事実です」と説明した。この部分は、渡辺議員がフェイスブックに書いた内容と一致する。

   渡辺議員は意見陳述で、自殺した女性と遺族に対して「命の道義的責任について重く受け止める」と謝罪した。かねてから「命がけの反省をしなければならない」「一生の悔いであり、一生かけて償っていきたい」とも語っていた。しかし、法的責任については原告側と「見解相違」があるという。そのうえで、原告側の申し入れをただちにすべて受け入れることはできない、司法の判断を仰ぐと話し、裁判で争う姿勢を明確にした。

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