中国通信機器大手、ファーウェイは「危険な存在」なのか 各国が「締め出し」に動く中で、日本はどうする

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   中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に警戒感を示す国が増えてきた。特に顕著なのは米国で、議会が2年前に「安全保障上の懸念あり」との報告書を出している。

   さらには国家安全保障局(NSA)が、同社内のコンピューターネットワークに侵入、監視していたとの報道が流れた。ファーウェイはこれを強く非難している。さらに、国内の通信事業に深く根を下ろしたファーウェイの「危うさ」を指摘する報道も出てきた。

米NSAのネットワーク侵入「事実なら強く非難」

   米ニューヨークタイムズの2014年3月22日付記事は、元米中央情報局(CIA)職員のエドワード・スノーデン容疑者が2010年に暴露した機密文書に基づいて、NSAのファーウェイに対する通信傍受を報じている。同社と中国軍との関係を探っていたのではないかとしている。

   ファーウェイ・ジャパンに取材したところ、この件について「報道されていることが事実であるならば、当社の社内企業ネットワークに不正侵入し、当社の通信を監視する行為が行われたことを強く非難します」との声明を寄せた。

   「米国対ファーウェイ」の構図は、今回が初めてではない。2012年10月には米下院情報特別委員会が、同社と中興通訊(ZTE)の中国企業2社を「安全保障上の脅威となる」と断定し、政府に両社の製品を排除するよう求める報告書を公表している。このときもファーウェイはただちにコメントを発表し、「同委員会の疑念の正当性を立証する情報や証拠が明確に提示されておりません」と反発した。

   2012年11月1日付の「日経コミュニケーション」は、サイバー攻撃の発信源が中国というケースが多く、また最高経営責任者(CEO)の任正非氏が中国人民解放軍出身であることから中国政府との深い結び付きを思い起こさせると言及。一方で、米下院の報告書には「ファーウェイが不正を働いていたという決定的な証拠は示されていない」点にも触れている。

   その後「米国市場から撤退か」との報道が流れたが、ファーウェイは「本社が正式に発表したものではなく、意図した内容とは異なっています」とこれを否定。ただ、取り巻く環境は厳しくなっているようだ。オーストラリアやカナダでは、通信ネットワーク整備事業にファーウェイの参入を認めない方針を示し、韓国でも同様の動きがあるとそれぞれ報じられている。ファーウェイ側は「このような事実はない」としている。

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