マレーシア機「239人全員絶望」 現地紙は空前の「高額補償」の見通し伝える

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「請求総額は5億~7億5000万ドル(511億~767億円)にのぼるのでは」

   なお、99年に採択されたモントリオール条約(日本は00年締結、03年発効)では、上限額が撤廃されている。同条約は中国では05年に、マレーシアでは08年にそれぞれ発効しており、MH370で国際条約を根拠に上限額が議論される可能性は低い。

   すでにマレーシア航空は、一時的な賠償金として遺族1家族あたり5000ドル(約51万円)を支払う意向を示しており、捜索の進展にともなって増額する。本格的な交渉はそのあとに行われる。

   マレーシアの「マレー・メール」は3月20日付で、国際的な慣例に従った場合、最低でも犠牲者1人あたり17万5000~17万8500ドル(約1800万円)支払われる見通しを示している。ただ、同紙では

「請求総額は5億~7億5000万ドル(511億~767億円)にのぼるのでは」

という保険金請求を専門にする弁護士の声を紹介している。犠牲者1人あたりにすると2億1400万~3億2000万円で。遺族とマレーシア航空側とは大きな隔たりがあり、交渉が難航するのは確実だ。

   犠牲になった239人中153人が中国人だ。すでに北京のマレーシア大使館では、遺族約200人が抗議活動を行っている。中国メディアもマレーシア紙と同様に「マレーシア航空は乗客1人あたり最低120万元(約1985万円)支払わなければならない」と指摘しており、それ以外に中国国内の保険会社への支払い請求は総額3000万元(約5億円)にのぼる見通しを伝えている。

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