「直ちに公募制度がダメとならない」
区長は、セクハラの意図を否定したが、事実関係を認めて、2013年9月13日付で1か月間減給10分の1の懲戒処分になっている。
また、鶴見区長(54)は14年1月、市の受注業者と会食するなど不適切な交際をしていたとして、厳重注意を受けていた。
不祥事が相次いでいるため、ネット上では、自らも人選に当たった橋下徹市長に対し、厳しい声が次々に上がっている。
「橋下氏も市長不適任だと思います」「人材を見る目を持っていない」「『適任者を選ぶことができない』なら幹部公募なんて止めたら?」
区長を降格しても、高給を支払い続けていることについても、疑問の声が出ていた。
大阪市の人事課では、区長を降格した理由について、セクハラなどの不祥事だけで決めたわけではないと取材に説明した。
「期待した組織マネジメントが発揮できなかったからです。総合的な判断で人事を決めました」
後任に市職員を選んだことについては、公募制度を止めたわけではないとした。
「選考に時間がかかるので、公募している余裕がありませんでした。職員基本条例で制度が決められていますので、原則は公募になります」
市は人を見る目がないのではないかとの指摘については、「結果として何人か変わるのは残念ですが、よく頑張っている区長もいます。ですから、直ちに公募制度がダメとはならないと思います」と反論する。ただ、市の内部では、制度のあり方について検討はしていると言っている。