就職人気ランキング、実は30年前と「変わらない」 安定、高給の金融、総合商社が上位占める

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   三菱東京UFJ銀行、JTBグループ、明治グループ――。これらは文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調査をもとに、東洋経済オンラインがまとめた2015年卒業の学生が就職したい企業の人気ランキングだ。

   トップ10のうち、じつに5社が金融機関で、根強い支持を集めている。「堅実・安定」「高給」のイメージがあるからだ。実は30年前でもこの傾向は同じなのだ。

「業績不振」「仕事きつい」 電機大手、マスメディア人気の凋落

就職ランキング、30年前も総合商社や金融機関は人気だった!(写真はイメージ)
就職ランキング、30年前も総合商社や金融機関は人気だった!(写真はイメージ)

   文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の調べでは、三菱東京UFJ銀行は2013年、2014年に続く「3連覇」という。

   2015年卒の就職人気ランキングのトップ10は、以下JTBグループ、明治グループ、全日本空輸(ANA)、東日本旅客鉄道(JR東日本)、みずほフィナンシャルグループ(FG)、野村證券、日本生命保険、大和証券グループ、丸紅と続く。

   全体的な傾向としては、金融機関の人気が一段と回復。金融機関がトップ10のうち、5社を占めているのは14年卒と変わらないが、トップ20に広げると9社と、14年卒の6社から増えている。

   2010年の経営破たんでランキングが急落した日本航空(JAL)も大きくランクアップ。ANAとともに、かつて花形だった航空業界の人気回復も目立った。

   その半面、ソニーが14年の71位から127位に大きく転落。パナソニックも順位を落とした。女子学生に人気の資生堂も、35位から61位に順位を下げた。

   ソニーは2003年に首位だった。それがついに100位圏外に去ったのは、業績面での停滞感が大きいとみられる。また、フジテレビジョンや電通といった10年ほど前にはトップ10の常連だった企業も、直近ではそれぞれ31位、32位と、完全に姿を消してしまった。

   就活に詳しい大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「インターネットによって情報の伝播力が早く広くなり、とくにネガティブな情報は拡散しやすくなりました。IT企業も業績は悪くないのに、業界のイメージが『仕事がきつい』などのブラックなイメージがあるので、人気ランキングではなかなか上位に出てこないことがあります」と話している。

   大手メディアには、「高給だが、その分仕事もきつい」というイメージがある。「いい会社、わるい会社」を特集した「週刊ダイヤモンド」(2014年3月8日号)の「待遇の満足度ランキング」によると、大手メディアでは朝日新聞社が5位にランキングされているだけだ。

姉妹サイト